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企ふるトレンド 村上市が挑む「スケートボードの聖地」づくり―地域から世界へ

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村上市が挑む「スケートボードの聖地」づくり―地域から世界へ

新潟県 村上市

公開日 : 2025年9月10日 移住・定住、 関係人口の創出・拡大、 スポーツ(スタジアム・アリーナを除く)

取材者 宮森祐巳子 / 言の葉・ライター

世界最高峰「Vans Park Series」と同様の難易度を誇るスケートパーク

【画像】世界最高峰「Vans Park Series」と同様の難易度を誇るスケートパーク

新潟県村上市は、スケートボードを地域振興の柱に据え、2019年4月に国内最大級の屋内型スケートパークを整備し、初心者からアスリートまでレベルに応じた育成事業を展開するとともにジュニア世代の普及・育成に努めています。施設開設から現在進行中のサードプロジェクトまで、その歩みは地域の子どもたちの夢を支え、新しい地域文化を築いてきました。今回は、村上市教育委員会生涯学習課スポーツ推進室課長補佐 菅原和英さんに、その経緯と成果、そして未来への展望を伺いました。


東京2020オリンピック競技大会を追い風に、国内最大級の屋内型スケートパークを整備


村上市がスケートボードに注目した理由は2つありました。一つ目は、民間の団体が、廃止した市の公共施設を利活用して2003年から屋内型のスケートボード場(日本海スケートパーク)として運営してきた地盤があったこと。二つ目は、東京2020オリンピック競技大会でスケートボードが正式種目となったことです。これらを契機として、全国に先駆け2019年4月に国内最大級の屋内型スケートパークを整備しました。「オリンピックを目指すトップアスリートの支援と、将来期待されるジュニア選手の育成・強化を図り、子どもたちの夢を応援するとともに、大会や合宿を誘致し、当施設を拠点とした交流人口の拡大により地域経済を活性化させるという狙いがありました」と菅原さんは当時の建設経緯を説明しました。
現在はネーミングライツパートナーが決まり、「ブルボンスケートパーク村上(略称:ブルボンパーク)」という愛称で親しまれています。

パリ2024オリンピック競技大会で銀メダルを獲得して凱旋した赤間凛音選手(右)と高橋邦芳村上市長(左)

【画像】パリ2024オリンピック競技大会で銀メダルを獲得して凱旋した赤間凛音選手(右)と高橋邦芳村上市長(左)

国内唯一の競技強化拠点施設ならではの充実したトレーニング環境


ブルボンパークは、スポーツ庁から国内で唯一のスケートボード競技の強化拠点施設に指定されています。「最大の特徴は屋内型で冷暖房を備えているため、天候に左右されず、一年を通じて快適に練習できることです。また、トレーニング環境の整備をお願いしている日本スケートボーディング連盟では、特殊なエアマットを設置し、怪我のリスクを最小限に抑えつつ技の練習ができる環境を整えています。さらに動作解析アプリや、足裏センサーといった分析機器を使用し、科学的根拠に基づくパフォーマンスの向上に寄与するなど、ほかにはないトレーニング環境も備えています」と施設の特徴を紹介する菅原さん。
トップアスリートの合宿地としての役割を果たすと同時に、未来を担う子どもたちにとっても最高水準の練習環境が整っていることが、村上市の大きな強みです。

初心者体験教室でスケートボードにふれる子どもたち

【画像】初心者体験教室でスケートボードにふれる子どもたち

一歩ずつ積み上げて村上市に根づく、スケートボード文化


村上市の挑戦は、段階を踏んで広がってきました。「第1段階は、国内最大級の屋内スケートパークを開設。第2段階では、スケートボード普及事業等へ総額5,445万円の寄付をいただきました。その結果、初心者体験教室では年間1,041人から1,711人へ、ミドルスクールでは230人から1,136人へと拡大し、村上市ではスケートボードは子どもたちの習い事のひとつとして定着をしています。また、2023年からはアスリートクラスを新設し、ブルボンパークから世界で活躍できるトップアスリートの輩出に向けた取り組みを行っています。
また、スケートボードの体験型教育旅行(修学旅行)の受入れ、市内小学校の体育授業(総合学習)でのスケートボードの採用等、ジュニア世代の普及育成に努めてきました。
第3段階となる現在のサードプロジェクトでは、これまでの実施してきた充実した育成環境を継続していくほか、引き続き大会や合宿を誘致し、スポーツツーリズムを通じた交流人口の拡大に取組み、「スケートボードの聖地」としての価値を一層高め、村上の新しい文化として継承されるよう努めて参ります。」と菅原さん。

大韓民国スケートボードチーム 交流事業

【画像】大韓民国スケートボードチーム 交流事業

世界とつながる大会や合宿で、地域に夢や希望が生まれる


ブルボンパークは競技の舞台にとどまらず、地域活性化にもつながっています。これまでに国内最高峰の大会となる「日本スケートボード選手権」や、世界大会の出場権が得られる「Damn Am Japan」などの大会を開催し、大会関係での累計来場者は1万3,000人を超えました。選手は市内に長期滞在することも多く、地域の飲食業などに経済効果をもたらしています。
また、海外のナショナルチームの合宿受入れでは、これまで韓国、中国、台湾、インドネシアからお越しいただいております。
「特に韓国チームは年2回ほど長期合宿を行っており、地元小学生との国際交流事業も行っています。地元の子どもたちは韓国語の挨拶を学び、韓国の子どもたちと一緒にスケートボード、ボルタリング、スラックライン、モルックなどのスポーツを楽しみ交流を深めています。
ブルボンパークでは、国内トップレベル選手や海外ナショナルチームの選手がトレーニングしていることから、世界レベルの選手を身近に感じることができる環境にあり、次世代のこどもたちに憧れを育み、夢と希望を与えています。」と菅原さんは語ります。

村上市教育委員会生涯学習課スポーツ推進室課長補佐 菅原和英さん

【画像】村上市教育委員会生涯学習課スポーツ推進室課長補佐 菅原和英さん

企業の皆様とともに創る、子どもたちの夢と地域の未来


村上市は寄付企業に対し、スクール会場でのバナー掲出や大会ポスターでのロゴ掲載など、多様なPRの機会を提供しています。利用者の7割が18歳以下の子どもであることから、教育や子育て関連の企業、ストリートカルチャーやアーバンスポーツに関わる企業との親和性が高く、また施設の建築に地元産の「村上杉」を活用していることから、木材関連企業への寄付や支援の呼びかけも行っています。
「スケートボードが村上市の新しい文化として根づき、世界で活躍するアスリートを輩出できるようになってきました。これからも企業の皆様のご支援を力に、子どもたちの夢の応援と地域の未来を支えていきたいと考えています。」と菅原さんは締めくくりました。


プロジェクト「スケートボードの聖地「むらかみ」サードプロジェクト」

語り手

菅原和英さん

村上市教育委員会生涯学習課スポーツ推進室課長補佐

菅原和英さん

自治体

新潟県 村上市

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